第3話:食べることは生きること〜EARTH MARTで考えた、90歳の夢

万博に行ったら、ぜひ行ってみたいと思っていた「食のEARTH MART」。
テーマはずばり、「生きるということは、食べるということ」です。
万博会場の建物は、多くの近代的なデザインの中に、はどこか懐かしさを感じる茅葺き屋根。
日本の田舎にタイムスリップしたような、そんな気持ちになりました。
それだけで、もう夢じいは吸い寄せられるような、そんな不思議なEARTH MARTです。
このパビリオンでは、ふだん何気なく口にしている食べ物に、いろんな角度から光が当てられていました。
たとえば、いのちのフロアでは、「世界で一番食べられている魚はいわし」であるとか、未来のフロアでは、「バーチャルで未来のお寿司屋」をイメージできます。
いのちのレジでは、夢じいは「海産・畜産レジ」では「ぶた」になり、「野菜・果物レジ」では「じゃがいも」になりました。
そして冷凍食品の進化の展示などなど。見た目はどれも本物そっくり。いや、本物以上かも?
係の方が、「中には本物もありますよ」と言うので、じぃ〜っと目をこらして、「これと、これと……これかな?」と挑戦してみたのですが——

係の人「夢じいさん、ぜんぶ作り物ですよ。残念でした!」とのこと。
「これまで半分当たれば優秀ですよ」とフォローされつつ、夢じい、全滅。
でもね、逆に感心しました。「ここまで作りこむとは、見事な職人技!」
もうこれは、夢じいの負け。完敗です(笑)。
そして、一番心に残ったのは「卵のシャンデリア」。
大きな黄身の上に、何百個もの卵がぶら下がっていて、それはそれは圧巻の光景でした。

実はこれ、「人が一生のうちに食べる卵の数」を表現しているそうで、
「うわ、夢じいもこんなに食べてきたのか…」と、ちょっと反省。でも感動。
表現の力って、すごいですね。まさに「お見事!」のひと言に尽きます。
出口には、25年後に向けた「未来への絵馬」が置かれていて、夢じいも一筆。
「おいしいやさい 2050年までつくりつづけます」

夢じいにとって、食べることとは、自分で育てた野菜を食べることでもあります。
今では毎日、朝昼晩とレタスをお皿いっぱい食べています。まさにレタス人生(笑)。

でも、ただ「食べる」だけじゃなくて、**「考えてから口に入れる」**ということも、
これからは少し意識していこうと思いました。
展示の中に、こんな言葉があって、胸にグッときました。
「今夜から、食事の時間を、昨日より少しだけ大切にしたくなるという後味を残せればいい」
なるほど、深いですなぁ。
食べるということを、少し立ち止まって見つめ直せた一日でした。
やっぱり来てよかった。そう思いました。

夢じいのひと言:
「野菜を育てて、食べて、90歳。うまい人生にしたいね」
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